関数・クラス解説

fscanf

version:PHP 4 >= 4.0.1, PHP 5, PHP 7 (公式)

フォーマットに基づきファイルからの入力を処理する

公式リファレンス

書式

fscanf ( resource $handle , string $format , mixed &...$vars ) : mixed

説明

関数fscanf() は sscanf() に似ていますが、handle が指すファイルから入力を取得し、 指定したフォーマット format に基づき解釈を行います。 フォーマットについては sprintf() に解説されています。

フォーマット文字列におけるあらゆる空白は 入力ストリームのあらゆる空白にマッチします。 これはつまりフォーマット文字列の\t(タブ)すらも 入力ストリームの空白1個にマッチしてしまうことを意味します。

fscanf() をコールするたびに、ファイルから 1 行ずつ読み込みます。

パラメータ

handle
fopen()を使用して作成したファイルシステムポインタリソース。
format
0個以上のディレクティブで構成されるフォーマット文字列: 変換結果に直接コピーされる通常文字列 (% は除きます) と、変換仕様。 これらのいずれも、自分が持つパラメータを取得します。 変換の仕様は、以下のプロトタイプに従います: %[argnum$][flags][width][.precision]specifier.
Argnum
何個の引数を変換の対象にするかを指定するために、 数値の後にドル記号 $ を続けます。
フラグ一覧
フラグ 説明
- 与えられたフィールドの幅を左寄せにします。 右寄せがデフォルトです。
+ 正の数値の前に付ける + 符号です; デフォルトは、負の数にだけマイナスの符号が数値の前に付きます。
(space) スペースに変換される詰め物です。 これがデフォルトです。
0 数値の左側を0埋めします。 s 指定子を使うと、 右側にも0埋めできます。
'(char) 指定された (char) で埋めます。
Width
(最小で)何文字がこの変換結果に含まれるかを数値で指定します。
Precision
ピリオド . の後に数値を続けますが、 その意味は指定子に依存します:
  • e, E, f と F 指定子の場合: 小数点の後に表示する桁数 (デフォルトでは、この値は6です)
  • g と G 指定子の場合: 表示する最大の有効桁数
  • s 指定子の場合: 文字列を切り捨てる時点、つまり、文字列の最大の長さを設定します。
注意: 明示的に精度を指定せず、ピリオドを指定した場合、精度は0として扱われます。
注意: 位置を示す指定子に、PHP_INT_MAX を超える値を指定すると、警告が発生します。
指定子の一覧
指定子 説明
% 文字通り、パーセント文字です。 引数は不要です。
b 引数は数値として扱われ、バイナリ値として表現されます。
c 引数は数値として扱われ、ASCII文字として表現されます。
d 引数は数値として扱われ、(符号付き)小数値として表現されます。
e 引数は科学的記法で表現された値(e.g. 1.2e+2)として扱われます。 PHP 5.2.1 以降では、precision 指定子が小数点以降の桁数を表します。 それより前のバージョンでは、(ひと桁少ない) 有効桁数として解釈されていました。
E e 指定子に似ていますが、 大文字を使います(e.g. 1.2E+2)
f 引数は小数として扱われ、浮動小数値として表現されます(ロケールを考慮します)。
F 引数は小数として扱われ、浮動小数値として表現されます(ロケールを考慮しません)。 PHP 5.0.3 以降で利用可能です
g 汎用フォーマット P を精度を表す、ゼロでない値とします。 精度が省略された場合、Pの値は6です。 精度に0を指定した場合、Pの値は1になります。 この場合、 E 指定子の変換結果は、 X乗になります。 P > X ≥ −4 の場合、E 指定子の変換結果となり、精度は、P − (X + 1) になります。 そうでない場合、e 指定子の変換結果となり、 精度は、P - 1 になります。
G g 指定子に似ていますが、 E と f を使います。
o 引数は数値として扱われ、8進数値として表現されます。
s 引数は文字列として扱われ、文字列として表現されます。
u 引数は数値として扱われ、符号なし小数値として表現されます。
x 引数は数値として扱われ、16進数値(小文字)として表現されます。
X 引数は数値として扱われ、16進数値(大文字)として表現されます。
警告 c 指定子はパディングと幅を無視します
警告 文字列と width 指定子を、1文字の表現に1バイト以上必要な文字セットと一緒に使おうとすると、 期待しない結果になるかもしれません。
値は、指定子の型に合うように強制されます:
型のハンドリング
指定子
string s
integer d, u, c, o, x, X, b
double g, G, e, E, f, F
vars
オプションで代入する値。

返値

この関数のパラメータが二つだけの場合、処理された値は配列として返されます。 他方、オプションのパラメータが指定された場合、 この関数は、代入された値の数を返します。 オプション引数は参照渡しとする必要があります。

注意

警告 c 指定子はパディングと幅を無視します

サンプル

例1 fscanf() の例

$handle = fopen("users.txt", "r"); while ($userinfo = fscanf($handle, "%s\t%s\t%s\n")) {     list ($name, $profession, $countrycode) = $userinfo;     //... これらの値を使用して何か行う } fclose($handle);

例2 users.txt の内容

javier argonaut pehiroshi sculptor jprobert slacker usluigi florist it

参考

  • fread() - バイナリセーフなファイルの読み込み
  • fgets() - ファイルポインタから 1 行取得する
  • fgetss() - ファイルポインタから 1 行取り出し、HTML タグを取り除く
  • sscanf() - フォーマット文字列に基づき入力を処理する
  • printf() - フォーマット済みの文字列を出力する
  • sprintf() - フォーマットされた文字列を返す
  • ワード検索


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    最終更新一覧

    stristr
     大文字小文字を区別せず文字列を検索し、ヒット箇所以降(あるいは以前)の文字列を返却

    stripslashes
     バックスラッシュでエスケープされた文字列から、バックスラッシュを取り除く

    stripos
     大文字小文字を区別せずに文字列が最初に現れる位置を取得する

    stripcslashes
     addcslashes() でクォートされた文字列をアンクォートする

    strip_tags
     文字列から HTML と PHP のタグを除去して返却

    strcspn
     指定した文字が最初に現れる位置を調べる

    strcoll
     ロケールに基づいて2つの文字列を比較し同じか(あるいは大小)を判定する

    strcmp
     2つの文字列を比較し同じか(あるいは大小)を判定する

    strchr
     strstr() のエイリアス

    strcasecmp
     2つの文字列を比較(大文字小文字を区別せず同じとみなす)

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