関数・クラス解説

array_map

version:PHP 4 >= 4.0.6, PHP 5, PHP 7 (公式)

指定した配列の要素にコールバック関数を適用する

公式リファレンス

書式

array_map ( callable $callback , array $array , array ...$arrays ) : array

説明

array_map() は、array (および、 それ以上の配列が与えられた場合は arrays) の各要素に callback を適用した後、 適用後の要素を含む array を返します。 callback 関数が受け付けるパラメータの数は、 array_map() に渡される配列の数に一致している必要があります。

パラメータ

callback
配列の各要素に適用する callable。 複数の配列に zip 操作を行うために、 callback に NULL を渡すことができます。 array のみが与えられた場合、 array_map() は、入力された配列を返します。
array
コールバック関数を適用する配列。
arrays
callback に渡す引数を指定する配列の可変リスト。

返値

array (および、 それ以上の配列が与えられた場合は arrays) の各要素に callback 関数を適用した後、 適用後の要素を含む array を返します。 引数で渡した配列のキーがそのまま維持されるのは、渡した配列がひとつだけである場合のみです。 複数の配列を渡した場合は、返り値の配列のキーは整数値が振り直されます。

サンプル

例1 array_map() の例

function cube($n) {     return ($n * $n * $n); } $a = [1, 2, 3, 4, 5]; $b = array_map('cube', $a); print_r($b);

この例では、$b の内容は以下のようになります。

Array ( [0] => 1 [1] => 8 [2] => 27 [3] => 64 [4] => 125 )

例2 array_map() でラムダ関数を使用する例 (PHP 5.3.0 以降)

$func = function($value) {     return $value * 2; }; print_r(array_map($func, range(1, 5))); Array ( [0] => 2 [1] => 4 [2] => 6 [3] => 8 [4] => 10 )

例3 array_map() - もっと配列を使ってみる例

function show_Spanish($n, $m) {     return "The number {$n} is called {$m} in Spanish"; } function map_Spanish($n, $m) {     return [$n => $m]; } $a = [1, 2, 3, 4, 5]; $b = ['uno', 'dos', 'tres', 'cuatro', 'cinco']; $c = array_map('show_Spanish', $a, $b); print_r($c); $d = array_map('map_Spanish', $a , $b); print_r($d);

上の例の出力は以下となります。

// printout of $c Array ( [0] => The number 1 is called uno in Spanish [1] => The number 2 is called dos in Spanish [2] => The number 3 is called tres in Spanish [3] => The number 4 is called cuatro in Spanish [4] => The number 5 is called cinco in Spanish ) // printout of $d Array ( [0] => Array ( [1] => uno ) [1] => Array ( [2] => dos ) [2] => Array ( [3] => tres ) [3] => Array ( [4] => cuatro ) [4] => Array ( [5] => cinco ) )

通常、二つ以上の配列を使用する場合、 それらの長さは等しい必要があります。 これは、 コールバック関数が対応する要素に対して並行して適用されるためです。 配列の長さが等しくない場合、要素数の少ない配列は空の要素で拡張して、最も長い配列の要素数に合わせます。

この関数の面白い使用方法として、 配列の配列を構築するというものがあります。 これは、コールバック関数の名前として NULL を使用することにより、簡単に実行できるものです。

例4 配列のzip操作を行う

$a = [1, 2, 3, 4, 5]; $b = ['one', 'two', 'three', 'four', 'five']; $c = ['uno', 'dos', 'tres', 'cuatro', 'cinco']; $d = array_map(null, $a, $b, $c); print_r($d);

上の例の出力は以下となります。

Array ( [0] => Array ( [0] => 1 [1] => one [2] => uno ) [1] => Array ( [0] => 2 [1] => two [2] => dos ) [2] => Array ( [0] => 3 [1] => three [2] => tres ) [3] => Array ( [0] => 4 [1] => four [2] => cuatro ) [4] => Array ( [0] => 5 [1] => five [2] => cinco ) )

例5 NULL を callback に渡し、 array だけを渡す例

$array = [1, 2, 3]; var_dump(array_map(null, $array));

上の例の出力は以下となります。

array(3) { [0]=> int(1) [1]=> int(2) [2]=> int(3) }

例6 array_map() - 文字列キーの例

$arr = ['stringkey' => 'value']; function cb1($a) {     return [$a]; } function cb2($a, $b) {     return [$a, $b]; } var_dump(array_map('cb1', $arr)); var_dump(array_map('cb2', $arr, $arr)); var_dump(array_map(null,  $arr)); var_dump(array_map(null, $arr, $arr));

上の例の出力は以下となります。

array(1) { ["stringkey"]=> array(1) { [0]=> string(5) "value" } } array(1) { [0]=> array(2) { [0]=> string(5) "value" [1]=> string(5) "value" } } array(1) { ["stringkey"]=> string(5) "value" } array(1) { [0]=> array(2) { [0]=> string(5) "value" [1]=> string(5) "value" } }

参考

  • array_filter() - コールバック関数を使用して、配列の要素をフィルタリングする
  • array_reduce() - コールバック関数を用いて配列を普通の値に変更することにより、配列を再帰的に減らす
  • array_walk() - 配列の全ての要素にユーザー定義の関数を適用する
  • ワード検索


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