関数・クラス解説
create_function
version:PHP 4 >= 4.0.1, PHP 5, PHP 7 (公式)匿名関数 (ラムダ形式) を作成する
公式リファレンス
書式
create_function ( string $args , string $code ) : string
説明
指定したパラメータにより匿名関数を作成し、その関数のユニークな名前を返します。
警告この関数は、内部的に eval() を実行しているので、 eval() と同様にセキュリティ上のリスクがあります。 さらに、パフォーマンスやメモリ使用効率の面でも問題があります。
PHP 5.3.0 以降を使っている場合は、この関数ではなく、ネイティブの 無名関数 を使うべきです。
パラメータ
通常、argsには、シングルクオートで括った文字列を 指定し、code の場合も同様に指定することが推奨されます。 シングルクオートで括った文字列を使用する理由は、パース時に変数名を保護するためです。 ダブルクオートを使用した場合には、\$avarのように変数名を エスケープする必要があります。
- args
- 関数の引数。
- code
- 関数のコード。
返値
一意な関数名を表す文字列、あるいはエラー時に FALSE を返します。
注意
警告この関数は PHP 7.2.0 で非推奨になります。この関数に頼らないことを強く推奨します。
サンプル
例1 create_function() による匿名関数の作成
この関数を使用すると、(たとえば) 実行時に取得した情報をもとにして関数を作成できます。
$newfunc = create_function('$a,$b', 'return "ln($a) + ln($b) = " . log($a * $b);');
echo "新しい匿名関数: $newfunc\n";
echo $newfunc(2, M_E) . "\n";
// 出力
// 新しい匿名関数: lambda_1
// ln(2) + ln(2.718281828459) = 1.6931471805599
もしくは、パラメータリストに一連の処理を行うことができる 一般的なハンドラ関数を定義できます。
例2 create_function() による一般的な処理関数の作成
function process($var1, $var2, $farr)
{
foreach ($farr as $f) {
echo $f($var1, $var2) . "\n";
}
}
// 数学関数群を作成します
$f1 = 'if ($a >=0) {return "b*a^2 = ".$b*sqrt($a);} else {return false;}';
$f2 = "return \"min(b^2+a, a^2,b) = \".min(\$a*\$a+\$b,\$b*\$b+\$a);";
$f3 = 'if ($a > 0 && $b != 0) {return "ln(a)/b = ".log($a)/$b; } else { return false; }';
$farr = array(
create_function('$x,$y', 'return "some trig: ".(sin($x) + $x*cos($y));'),
create_function('$x,$y', 'return "a hypotenuse: ".sqrt($x*$x + $y*$y);'),
create_function('$a,$b', $f1),
create_function('$a,$b', $f2),
create_function('$a,$b', $f3)
);
echo "\n無名関数群の最初の配列を使用します\n";
echo "パラメータ: 2.3445, M_PI\n";
process(2.3445, M_PI, $farr);
// 文字列処理関数群を作成します
$garr = array(
create_function('$b,$a', 'if (strncmp($a, $b, 3) == 0) return "** \"$a\" '.
'and \"$b\"\n** Look the same to me! (looking at the first 3 chars)";'),
create_function('$a,$b', '; return "CRCs: " . crc32($a) . ", ".crc32($b);'),
create_function('$a,$b', '; return "similar(a,b) = " . similar_text($a, $b, &$p) . "($p%)";')
);
echo "\n無名関数群の二番目の配列を使用します\n";
process("Twas brilling and the slithy toves", "Twas the night", $garr);
上の例の出力は以下となります。
無名関数群の最初の配列を使用します
パラメータ: 2.3445, M_PI
some trig: -1.6291725057799
a hypotenuse: 3.9199852871011
b*a^2 = 4.8103313314525
min(b^2+a, a^2,b) = 8.6382729035898
ln(a)/b = 0.27122299212594
無名関数群の二番目の配列を使用します
** "Twas the night" and "Twas brilling and the slithy toves"
** Look the same to me! (looking at the first 3 chars)
CRCs: -725381282, 342550513
similar(a,b) = 11(45.833333333333%)
ラムダ形式の (匿名の) 関数の最も一般的な使用法は、 コールバック関数を作成することでしょう。たとえば array_walk() あるいは usort() などで使用します。
例3 コールバック関数としての匿名関数の使用法
$av = array("the ", "a ", "that ", "this ");
array_walk($av, create_function('&$v,$k', '$v = $v . "mango";'));
print_r($av);
上の例の出力は以下となります。
Array
(
[0] => the mango
[1] => a mango
[2] => that mango
[3] => this mango
)
文字列の配列が、短い順に並べ替えられます。
$sv = array("small", "larger", "a big string", "it is a string thing");
print_r($sv);
上の例の出力は以下となります。
Array
(
[0] => small
[1] => larger
[2] => a big string
[3] => it is a string thing
)
長い順に並べ替えます。
usort($sv, create_function('$a,$b','return strlen($b) - strlen($a);'));
print_r($sv);
上の例の出力は以下となります。
Array
(
[0] => it is a string thing
[1] => a big string
[2] => larger
[3] => small
)
参考
ワード検索
※入力キーワードが、関数名・説明文・タグに含まれるものを検索関数名アルファベット別
最終更新一覧
●stristr
大文字小文字を区別せず文字列を検索し、ヒット箇所以降(あるいは以前)の文字列を返却
●stripslashes
バックスラッシュでエスケープされた文字列から、バックスラッシュを取り除く
●stripos
大文字小文字を区別せずに文字列が最初に現れる位置を取得する
●stripcslashes
addcslashes() でクォートされた文字列をアンクォートする
●strip_tags
文字列から HTML と PHP のタグを除去して返却
●strcspn
指定した文字が最初に現れる位置を調べる
●strcoll
ロケールに基づいて2つの文字列を比較し同じか(あるいは大小)を判定する
●strcmp
2つの文字列を比較し同じか(あるいは大小)を判定する
●strchr
strstr() のエイリアス
●strcasecmp
2つの文字列を比較(大文字小文字を区別せず同じとみなす)
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